関連するページを見るにはこの知識グラフを利用してください.

仮説検定の考え方(hypothesis testing)

仮説検定とは、ある仮説を立て、その仮説が妥当であるかどうかを、あらかじめ定めた基準に基づいて判断する方法である。

■事例

イチゴ味とオレンジ味のアイスキャンディーを,同じ本数だけ用意して販売した.初日に,イチゴ味かオレンジ味のどちらか1本を買った客は15人で,そのうち5人がイチゴ味,10人がオレンジ味を選んだ.

この結果から,オレンジ味のほうが選ばれやすいと判断できるかを考える.

【まず立てる仮説】

客は2つの味を同じくらいの割合で選ぶ

(これを帰無仮説という)

【調べたいこと】

本当にオレンジ味のほうが選ばれやすいといえるか

(これを対立仮説という)

◇考え方のステップ

今回は「オレンジ味のほうが選ばれやすいか」を調べたいので,15人中10人以上がオレンジ味を選ぶような,オレンジ味に偏った結果がどれくらい起こるかを考える.

  1. 仮説では,イチゴ味とオレンジ味は同じくらい選ばれるので,それぞれを選ぶ確率はどちらも 1 2 と考える.そこで,これと同じように,2つの結果が同じ確率 1 2 で起こる実験を使って考える.

  2. 1つのサイコロを振って出た目の数が,偶数の目が出る確率と奇数の目が出る確率は,どちらも 1 2 であると考えられる.

  3. 偶数の目が出た場合を「イチゴ味を選んだ」とし,奇数の目が出た場合を「オレンジ味を選んだ」と考えると,この問題を模擬実験で表すことができる.

  4. 客の人数が15人であったので,サイコロを15回振って,奇数の目の出る数を調べることを1回の模擬実験として100回繰り返す(注意:100回の模擬実験ではおよその割合しか分からない.より正確に調べるには,実験回数をもっと増やす必要がある.).この実験結果の度数分布表を以下に示す.

    奇数の目が
    出た回数
    度数 相対度数
    3 0 0.0%
    4 2 2.0%
    5 12 12.0%
    6 18 18.0%
    7 12 12.0%
    8 23 23.0%
    9 15 15.0%
    10 15 15.0%
    11 2 2.0%
    12 1 1.0%
    合計 100 100.0%
  5. 今回は「オレンジ味のほうが多いか」を調べたいので,オレンジ味に偏る場合だけに注目する.

  6. 100回の模擬実験では,10回以上奇数が出る割合は18.0%であった.判断の基準は自由に決めてよいわけではなく,一般には5%や1%などの小さな値がよく用いられる.判断の基準を5%以下とすると,今回の結果はそこまで珍しいとはいえないので,「オレンジ味のほうが選ばれやすい」とまでは判断できない.

このように仮説検定では,「差がない」と仮定したときに今回の結果がどれくらい珍しいかをもとに判断する.また,判断基準の設定もとても重要になる.

 

ホーム>>カテゴリー別分類>>データ分析>>変量

最終更新日:2026年3月14日

[ページトップ]

金沢工業大学

利用規約

google translate (English version)