離散型確率分布

離散型確率変数 Xについて

f(xi)=P(X=xi)   (i=1,2,,n)

により定まる関数f(x) を確率変数 X確率関数(あるいは確率分布)という

■定理

x1,,xnの値をとる離散型確率変数X の確率関数を f(x) とするとき,以下の式が成り立つ.

  • f(xi)0  (i=1,2,,n)

    確率は0以上の値になるので,上式が成り立つ.

  • i=1nf(xi)=1

    各確率変数Xに対する確率の総和は 1 になる.

  • P(aXb)=axibf(xi)

■事例

●事例1

サイコロを振った時の各目のでる確率を以下に示す.確率変数Xはサイコロの目の数とする.

f1=PX=1=16f2=PX=2=16f3=PX=3=16f4=PX=4=16f5=PX=5=16f6=PX=6=16

i=1nfi=f1+f2+f3+f4+f5+f6

=16+16+16+16+16+16=1

P1X3=1i3fi=f1+f2+f3=16+16+16=12

●事例2

2つのサイコロを振った時の出た目の和を確率変数Xとする.

確率変数X

X=2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12

となる.各確率変数Xの値の場合の数(サイコロのでた目の組)を書き出すと

X=2のとき: 1,1

X=3のとき: 1,2 2,1

X=4のとき: 1,3 2,2 3,1

X=5のとき: 1,4 2,3 3,2 4,1

X=6のとき: 1,5 2,4 3,3 4,2 5,1

X=7のとき: 1,6 2,5 3,4 4,3 5,2 4,1

X=8のとき: 2,6 3,5 4,4 5,3 6,2

X=9のとき: 3,6 4,5 5,4 6,3

X=10のとき: 4,6 5,5 6,4

X=11のとき: 5,6 6,5

X=12のとき: 6,6

となる.よって,各確率変数Xの値の確率は

f2=PX=2=136f3=PX=3=118f4=PX=4=112f5=PX=5=19f6=PX=6=536f7=PX=7=16f8=PX=8=536f9=PX=9=19f10=PX=10=112f11=PX=11=118f12=PX=12=136

となる.確率関数のグラフは以下の図のようになる.

 

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最終更新日: 2024年3月8日

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