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2次不等式の解

以下の(1),(2)の2次不等式の解について解説をする.

a x 2 +bx+c>0  ・・・・・・(1)

a x 2 +bx+c<0  ・・・・・・(2)

ただし, a0 とする.

f x =a x 2 +bx+c   ・・・・・・(3)

とおく.

a>0 f x が下に凸のグラフ)の場合

●判別式 D= b 2 4ac>0 のとき

a x 2 + b x + c > 0 の解は

実数全体

a x 2 + b x + c < 0 の解は

解なし

●判別式 D= b 2 4ac=0 のとき

f x =0 は重解を持ち,その解は x= b 2a である.よって

a x 2 + b x + c > 0 の解は

x= b 2a を除く実数全体

a x 2 + b x + c < 0 の解は

解なし.

●判別式 D= b 2 4ac>0 のとき

f x =0 は2つの異なる実数解を持つ.その解を α β ,ただし, α<β とする.

α= b b 2 4ac 2a β= b+ b 2 4ac 2a

a x 2 +bx+c>0 の解は

x<α x>β

a x 2 +bx+c<0 の解は

x<α x>β

導出

a x 2 + b x + c > 0 の場合】

a x 2 +bx+c>0 は以下のように書き直すことができる.

a xα xβ >0  ・・・・・・(4)

両辺を a で割る a>0 より符号の向きは変わらない.不等号の性質を参照.

xα xβ >0  ・・・・・・(5)

(5)が成り立つのは

xα>0 かつ xβ>0  ・・・・・・(6)

あるいは

xα<0 かつ xβ<0  ・・・・・・(7)

の場合である.

(6)の場合

x>α かつ x>β

α<β より

x>β  ・・・・・・(8)

となる.

(7)の場合

x<α かつ x<β

α<β より

x<α  ・・・・・・(9)

となる.

(8),(9)より(4)の解は

x<α x>β

となる.

a x 2 + b x + c < 0 の場合】

a x 2 +bx+c<0 は以下のように書き直すことができる.

a xα xβ <0  ・・・・・・(10)

両辺を a で割る a>0 より符号の向きは変わらない.不等号の性質を参照.

xα xβ <0  ・・・・・・(11)

(5)が成り立つのは

xα>0 かつ xβ<0  ・・・・・・(12)

あるいは

xα<0 かつ xβ>0  ・・・・・・(13)

の場合である.

(12)の場合

x>α かつ x<β

α<β より

α<x<β  ・・・・・・(14)

となる.

(13)の場合

x<α かつ x>β

α<β より

解なし ・・・・・・(15)

となる.

(14),(15)より(4)の解は

α<x<β

となる.

a<0 f x が上に凸のグラフ)の場合

(1),(2)の両辺に 1 を掛けると, x 2 の係数が正になる,以降は, a>0 の場合同様にして解く.

 

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最終更新日: 2024年6月20日

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