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恒等式とは,等式に含まれている文字に任意の文字を代入しても,その等式の両辺の値が存在する限りつねになりたつ等式のこと.
ax2+bx+c=0 が文字x について恒等式 ⇔ a=b=c=0 (係数=0)
恒等式であるのでx=−1,0,1を代入しても等式は成り立ちます.よって
{a−b+c=0c=0a+b+c=0
の連立方程式が得られます. これを解くとa=b=c=0 となります.
ax2+bx+c=a′x2+b′x+c′ が文字x について恒等式
⇔ a=a′,b=b′,c=c′ (同じ次数の係数が等しい)
ax2+bx+c=a′x2+b′x+c′ を右辺-左辺=0に式を変形する.すると
(a−a′)x2+(b−b′)x+(c−c′)=0
が得られる.性質1より, a=a′,b=b′,c=c′ が導かれる.
2次の整式について示したが,上の性質はn 次の整式でも成り立つ.
恒等式の問題では,係数を求めなければならない場合がよくある.このような問題を解く手法として
数値代入法:適当な数値を代入して,係数の連立方程式を作り解く.
(n次の恒等式であれば n-1個の数値を代入する必要がある. )
係数比較法:両辺の同じ次数の項の係数を比較する連立方程式を作り解く.
最終更新日: 2023年7月14日