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応用分野: 指数関数の微分
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対数微分法

微分する関数 f( x ) が整式の累乗の和および積の形の場合,対数を取って微分すると累乗が倍数,積が和,商が差になり計算が簡単になる.このような微分方法を対数微分法という.

対数微分法の手順を y=f( x ) を使って詳しく説明する.

y=f( x ) の両辺の絶対値の自然対数をとる.(ただし,真数が正でなければならないので, y=f( x )0 とする.)

log| y |=log| f( x ) |

次に,両辺を x で微分する.

log| y |=log| f( x ) |

合成関数の導関数の考え方により式を変形する.

  • ( d d y log | y | ) d y d x =
  • ( d d f ( x ) log | f ( x ) | ) d d x f ( x )

1 y d y d x = 1 f ( x ) f ( x )                                  

  • d dx log | y | の計算はここを参照

d y d x = y f ( x ) f ( x )

d y d x = f ( x )

となり,両辺の対数をとっても,導関数 f ( x ) が求まることがわかる. 

■具体的事例

y= ( x+3 ) 2 2x+1  の導関数を求める.

分母が0でないことより, 2x+1 0  ,根号(ルート) の中はゼロ以上より, 2x+10  

よって, 2x+1>0x> 1 2

この x の範囲ででは, x+3> 5 2 となり, y= x+3 2 2x+1 >0 である.よって,両辺の絶対値の自然対数をとる必要はなく,そのまま両辺の自然対数をとると

logy=log x+3 2 2x+1

logy=2log x+3 1 2 log 2x+1

この方程式の両辺を x で微分( 対数の微分)して計算すると

1 y dy dx = 2 x+3 1 2 · 2 2x+1

1 y dy dx = 2 2x+1 x+3 x+3 2x+1

1 y dy dx = 3x1 x+3 2x+1

dy dx = x+3 2 2x+1 · 3x1 x+3 2x+1

= x+3 3x1 2x+1 3

分数関数の微分の公式を使うより計算は簡単である.

 

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最終更新日: 2024年5月16日

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