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ベクトルの成分を実数から複素数に拡張した場合,内積の定義は以下のようになる.(参考:成分が実数の場合の内積)
a=(a1a2⋮an),b=(b1b2⋮bn) (ai ,ai は複素数)
において
a1¯b1+a2¯b2+⋯an¯bn=n∑i=1ai¯bi
となる値を,a ,bの内積と定義し
a⋅b
で表す.すなわち
a⋅b=n∑i=1ai¯bi ・・・・・・(1)
となる.内積を行列の計算表現を使うと
a⋅b=atˉb=(a1a2⋯an)(¯b1¯b2⋮¯bn)
となる.
行ベクトルでも列ベクトルと同様に内積は(1)で定義される.
内積については次の法則が成り立つ.
(i) a⋅b=¯b⋅a
(∵a⋅b=n∑i=1ai¯bi=n∑i=1¯biai=n∑i=1¯bi¯(¯ai)=n∑i=1¯bi(¯ai)=¯n∑i=1bi(¯ai)=¯b⋅a )
(ii) (a+b)⋅c=a⋅c+b⋅c
(iii) (ka)⋅b=a⋅(ˉkb)=k(a⋅b)
(∵(ka)⋅b=n∑i=1(kai)¯bi =n∑i=1ai(k¯bi)=n∑i=1ai¯(ˉkbi)=a⋅(ˉkb)
(ka)⋅b=n∑i=1(kai)¯bi=kn∑i=1ai¯bi=k(a⋅b)
)
(iv) a⋅a≥0 ,特に,a⋅a=0⇔a=0
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最終更新日:2022年9月3日