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三角行列の対角化

■定理

n 次正方行列A は,適当な直交行列 P により三角化できる.すなわち,

P1AP=(λ1*λ20λn) ・・・・・・(1)

と変形できる.

証明

帰納法で証明する.

n=1 のときは(1)は明らかに成り立つ.

n=k のとき(1)が成り立つと仮定する.

(T)1AkT=(λ1*λ20λk) ・・・・・・(2)

(T は直交行列,Akk 次の正方行列)

すなわち,(2)が成り立つ.

(λ1*λ20λk)固有値は,対角要素になり, λ1λ2 ,…,λk になる.

Ak(λ1*λ20λk)相似であるので,固有値は一致する.

k+1 次の正方行列Ak+1 の一つの固有値をλk+1 とし,λk+1 に対応する大きさが1の固有ベクトルak+1 とする.次にak+1 を第k+1列の成分とする直行行列をQ とする.

Q=(a1a2ak+1)

と表すことにする.

AQ=A(a1a2ak+1)

=(Aa1Aa2Aak+1)

=(Aa1Aa2λk+1ak+1)

=(a1a2ak+1)(0Ak0**λk+1)

よって

AQ=Q(0Ak0**λk+1) ・・・・・・(3)

(3)の両辺に左からQ1 を掛ける.

Q1AQ=(0Ak0**λk+1)  ・・・・・・(4)

(Akk 次の正方行列)

という関係が成り立つ.

帰納法における仮定(2)より

T1AkT=(λ1*λ20λk)  ・・・・・・(5)

(T は直交行列,Akk 次の正方行列)

が成り立つ.

ここで,

R=(0T0001)

を導入し,

S=RQ

と置く.

StS=(RQ)t(RQ)=QtRtRQ=QtEQ=QtQ=E

(∵RQ直交行列であるので, RtR=EQtQ=E となる.)

S1AS=StAS

(∵S直交行列であるので, S1=St )

=(R1Q1)Ak+1(QR)

(∵QR直交行列であるので, Q1=QtR1=Rt,よって, St=(QR)t=RtQt=R1Q1

=R1(Q1Ak+1Q)R

(4)より

=R1(0Ak0**λk+1)R

=(0T0001)1(0Ak0**λk+1)(0T0001)

(参考:(T1001)(T001)=(T1T001)=(E001) ,よって,(T001)1=(T1001))

=(0T10001)(0Ak0**λk+1)(0T0001)

=(0T1AkT000λk+1)

=(λ100λ200λk+1)

すなわち

S1Ak+1S=(λ100λ200λk+1)

となり,n=k+1 でも成り立つ.

以上より,(1)は,n がすべての自然数で成り立つ.

 

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最終更新日:2022年9月3日

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