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3次の行列式の幾何学的解釈

3次の行列式の場合

|A|=|a11a12a13a21a22a23a31a32a33| の1,2,3列目を,それぞれ列ベクトルとして

a1=(a11a21a31) , a2=(a12a22a32)a3=(a13a23a33)

とおくと,|A|絶対値a1 , a2 , a3 を3辺とする平行六面体の体積に等しい.

■導出

|A| を第1列で余因子展開すると

|A|=a11|a22a23a32a33|a21|a12a13a32a33|+a31|a12a13a22a23| =a1(|a22a23a32a33||a12a13a32a33||a12a13a22a23|)

となる.ここで

(|a22a23a32a33||a12a13a32a33||a12a13a22a23|)=(a22a33a23a32(a12a33a13a32)a12a23a13a22)=a2×a3ベクトルの外積

であるので,

|A|=a1(a2×a3)

となる.

a1a2×a3 のなす角を θ とすると

a1(a2×a3)=|a1||a2×a3|cosθ

=|a2×a3|(|a1|cosθ)

となる. |a2×a3|a2a3 を2辺とする平行四辺形の面積の値であり, |a1|cosθ の絶対値は,a2a3 を2辺とする平行四辺形を底面とする平行六面体の高さである(図を見よ).

したがって 0θ90 のとき,|A| の値は a1 , a2 , a3 を3辺とする平行六面体の体積の値となり,90<θ180 のとき,|A| の値は上記体積の値に 1 をかけたものになる.

 

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学生スタッフ作成

最終更新日: 2022年6月26日

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