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基底の変換 (transformation of basis)

n 次元実ベクトル空間 Rn の任意のベクトル a が, Rn のある基底 { v1 , v2 , , vn } を用いて

a = a1 v1 + a2 v2 ++ an vn

と表されるとする.このベクトル a が, Rn の別の基底 { v1 , v2 , , vn } を用いて,

a = a1 v1 + a2 v2 ++ an vn

と表されるとき,行列 T = ( v1 v2 vn ) 1 ( v1 v2 vn ) とすると,これらの係数の間には1次変換

( a1 a2 an ) = T1 ( a1 a2 an )

の関係がある.また,線形写像 f: Rn Rn によって b= f(a) と変換されるとき,基底 { v1 , v2 , , vn } における f の表現行列を A とすると,

b = b1 v1 + b2 v2 ++ bn vn = b1 v1 + b2 v2 ++ bn vn

( b1 b2 bn ) = A ( a1 a2 an )       ⇔       ( b1 b2 bn ) = T1AT ( a1 a2 an )

の関係がある.

以上のことから,基底の変換

( v1 v2 vn ) = ( v1 v2 vn ) T

により,基底 { v1 , v2 , , vn } において成分表示で ( a1 a2 an ) と表されるベクトルは,別の基底 { v1 , v2 , , vn } においては成分表示で T1 ( a1 a2 an ) と表され,基底 { v1 , v2 , , vn } における線形写像の表現行列 A は,基底 { v1 , v2 , , vn } において T1AT と表されることがわかる.

基底 { v1 , v2 , , vn } { v1 , v2 , , vn }
変換行列 T = ( v1 v2 vn ) 1 ( v1 v2 vn )
ベクトルの
成分表示
a = ( a1 a2 an ) a = ( a1 a2 an ) = T1 ( a1 a2 an )
1次変換 ( b1 b2 bn ) = A ( a1 a2 an ) ( b1 b2 bn ) = T1AT ( a1 a2 an )

詳しい解説


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最終更新日: 2023年2月9日

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