正則行列であるための必要十分条件
正方行列
が正則行列であるための必要十分条件は
である.
■証明
●「正則行列」
であることの証明
が正則行列であれば,
・・・・・・(1)
となる正方行列
が存在する.
行列の積の行列式に関する定理と(1)より
したがって
となる.
●「
正則行列
」の証明
次の正方行列
に左から
の余因子行列
を
かけると
(行列式の展開を参照)
すなわち
・・・・・・(2)
となる.
であれば,(2)の両辺をで割ることができ
・・・・・・(3)
が成り立つ.
次に,
の右から
をかけると
すなわち
・・・・・・(4)
となる.
であれば,(2)の両辺をで割ることができ
・・・・・・(5)
が成り立つ.
とおくと,(3),(5)より
が成り立ち,
は正則行列である.そして,
の逆行列
は
となる.
ホーム>>カテゴリー分類>>行列>>線形代数>>正則行列であるための必要十分条件
最終更新日:2022年7月25日