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3次関数を表す一般式は
y=ax3+bx2+cx+d ・・・・・・(1)
である.
下のグラフは(1)の3次関数のグラフを描いたものである.3次関数の係数 a , b , c , d を右上のスライダー用いて変化させるとグラフが変化する.
3次関数のグラフは少なくとも x 軸と1点で交差する.その交差点を (α,0) とすると3次関数は
y=a(x−α)(x2+bx+c) ・・・・・・(2)
と表される.3次関数の特徴を x2+bx+c=0 の判別式の値で分類する.
3次関数はx 軸と3点 (α,0) , (β,0) , (γ,0) で交差する.(2)は以下のようになる.
y=a(x−α)(x−β)(x−γ) ・・・・・・(3)
a,α,β,γ は定数. ただし,a≠0 , α≠β , β≠γ , γ≠α
x 軸と点(α,0) で交差し,点(β,0) で接する.(2)は以下のようになる.
y=a(x−α)(x−β)2 ・・・・・・(4)
a,α,β は定数. ただし,a≠0 , α≠β
(4)の導関数を求める.
y′=a(x−α)′(x−β)2+a(x−α){(x−β)2}′
=a(x−β)2+a(x−α)⋅2(x−β)
=a(x−β){(x−β)+2(x−α)}
=a(x−β)(3x−2α−β) ・・・・・・(5)
したがって,x=β で y=0 ,y′=0 より,点(β,0) で x 軸と接する.
x 軸と点(α,0) で交差するが,点(α,0)における接線の傾きはゼロになっている.(2)は以下のようになる.
y=a(x−α)3 ・・・・・・(6)
a,α は定数. ただし,a≠0
y′=3a(x−α)2 ・・・・・・(7)
y″=6a(x−α) ・・・・・・(8)
したがって,x=α で y=0 ,y′=0 , y″=0 より,点(α,0) は変曲点で x 軸と点(α,0) で交差するが,点 (α,0) における接線の傾きはゼロになっている.
x 軸と点(α,0) で交差する.(2)は以下のようになる.
y=a(x−α)(x2+bx+c) ・・・・・・(6)
a,b,c,α は定数. ただし,a≠0
下のグラフは以下の3つの関数のグラフを描いたものである.3次関数の係数 a , e , f , g を右上のスライダー用いて変化させるとグラフが変化する.
緑線: y1=a(x−e) ・・・・・・(7)
青線: y2={(x−f)2+g} ・・・・・・(8)
赤線: y=y1⋅y2 =a(x−e){(x−f)2+g} ・・・・・・(9)
JSXGraph Copyright (C) see http://jsxgraph.orgy=f(x)=ax3+bx2+cx+d
y′=f′(x)=3ax2+2bx+c
=3a(x2+2b3ax)+c
=3a{x2+2b3ax+(b3a)2−(b3a)2}+c
=3a(x+b3a)2−3a(b3a)2+c
=3a(x+b3a)2−b2−3bc3a
y″=f″(x)=6ax+2b=6a(x+b3a)
導関数の判別式 D4=b2−3ac で3次関数グラフの特徴を分類する.
x=α,β で極値を持つ.点 (μ,f(μ)) は変曲点.
◆ a<0 , α<β とすると増減表は以下のようになる.
x | ⋯ | α | ⋯ | μ | ⋯ | β | ⋯ |
y′ | − | 0 | + | + | + | 0 | − |
y″ | + | + | + | 0 | − | − | − |
y | 極小値 | f(μ) | 極大値 |
極値を持たない.点 (μ,f(μ)) は変曲点.
◆ a>0 とすると増減表は以下のようになる.
x | ⋯ | μ | ⋯ |
y′ | + | 0 | + |
y″ | − | 0 | + |
y | f(μ) |
◆ a<0 とすると増減表は以下のようになる.
x | ⋯ | μ | ⋯ |
y′ | − | − | |
y″ | + | 0 | − |
y | f(μ) |
極値を持たない.点 (μ,f(μ)) は変曲点.
◆ a>0 とすると増減表は以下のようになる.
x | ⋯ | μ | ⋯ |
y′ | + | + | + |
y″ | − | 0 | + |
y | f(μ) |
◆ a<0 とすると増減表は以下のようになる.
x | ⋯ | μ | ⋯ |
y′ | − | − | − |
y″ | + | 0 | − |
y | f(μ) |
y=f(x)=ax3+bx2+cx+d のグラフは, 変曲点 (μ,f(μ)) に関して対称(点対称)である.⇒証明
最終更新日: 2024年6月16日