離心率 (eccentricity)
平面における点
について,定点
までの距離を
,点
を通らない直線
までの距離を
とする(
は点
から直線
におろした垂線との交点).このとき,
と
との比が一定である点
の軌跡は2次曲線を表し,その比を離心率 (eccentricity) という.
離心率
······ (1)
また,
を焦点 (focus) ,
を準線 (directrix) という.離心率
により,2次曲線は以下のように分類される.
-
楕円
(
のときに円となる)
-
放物線
-
双曲線
について,軌道長半径 (semi-major axis) を
,軌道短半径 (semi-minor axis) を
とすると
楕円
(
) の離心率:
······ (2)
双曲線
(
) の離心率:
······ (3)
である.
■ 2次曲線の式の導出
焦点
を原点
にとり,点
の座標を
とし,直線
を準線
とする(
).このとき,距離
,距離
であるので,離心率
は
······ (4)
と表せる.したがって,上式を整理すると
······ (5)
となり,2次曲線の式が得られる.
楕円の場合 (
)
式(5)より
······ (6)
のように中心
の楕円の方程式として表せるので,軌道長半径
と軌道短半径
は
,
······ (7)
となる.上の2式から
を消去すると
となり,式(2)を得る.
放物線の場合 (
)
式(5)より
······ (8)
のように頂点
の放物線として表せる.
双曲線の場合 (
)
式(5)より
······ (9)
のように中心
の双曲線の方程式として表せるので,軌道長半径
と軌道短半径
は
,
······ (10)
となる.上の2式から
を消去すると
となり,式(3)を得る.
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最終更新日:2025年10月24日