最小二乗法(偏微分を用いた計算)
ある物理量
がある物理量
の関数で
と表されるとする.例えば
の値を決めて
の値を測定する作業を
回繰り返し,表のように
個の
と
の対が得られたとする.
この
と
の対を
座標上にプロットすると

となり,実験条件のバラツキや測定誤差などの要因で,プロットした点は直線上に乗らない.(本来なら
の関係があるので,すべての点は直線上に乗るはずである.)
プロットした点と
との
軸方向の値の差
は
となる.
,
の値によって
の値は変化する.すべての点で
の値を小さくする
,
の値が,
と
の関係を表す最も確からしい値だと考えることができる.
,
の値を決める方法として
の値を最小とする
,
を用いる方法がある.この方法のことを最小二乗法という.
●
は最小となる
と
の値
,
ただし
,
(参照:平均)
■導出
を,の
変数関数と考える.
,の係数が正であることより,
は最小値を持つ.
が最小値を示す時
・・・・・・(1)
・・・・・・(2)
を満たす(偏導関数を参照).
(3),(1)より
(2)より
・・・・・・(5)
(5),(2)より
・・・・・・(6)
(6)より
・・・・・・(7)
(4)に(7)を代入する.
(参照:平均) ・・・・・・(9)
(参照:平均) ・・・・・・(10)
(8)に(9),(10)を代入する.
・・・・・・(11)
(参照:共分散) ・・・・・・(12)
(参照:分散) ・・・・・・(13)
(11)に(12),(13)を代入する.
・・・・・・(14)
(7)に(9),(10)を代入する.
・・・・・・(15)
以上をまとめると
,
とき
は最小となる.
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最終更新日 2025年2月8日