コーシーの平均値定理
2つの関数, が閉区間
で連続,開区間
で微分可能であり,
が開区間でかつ であるならば,
を満たす
が少なくとも1つ存在する.
■証明
,とおく.
媒介変数
で表される曲線
を考える.
が開区間
でかつであることより,開区間
で
は単調増加あるいは単調減少する.よって,
を
に対応させる関数
が存在する.すなわち,曲線
の式は
と表すこともできる.
点Pの座標を
,点Qの座標を
とする.
のとき,点Pと点Qを通る直線は点Pを通る曲線の接線に限りなく近づく.
とすると,点Pと点Qを通る直線の傾き
は
関数
,が閉区間
で連続,開区間
で微分可能であることと,
が開区間
で
より
となる.すなわち,
・・・・・(1)
となる.
,
とおくと,
,
となり
・・・・・(2)
と書き換えることができる.
中間値の定理より,
となる
が少なくとも1つ存在する.・・・・・(3)
より
・・・・・(4)
と表すことができる.
(1)と(4)より
・・・・・(5)
となる.(2),(3),(5)より
を満たす
が少なくとも1つ存在する.
【参考図書】
微分積分キャンパスゼミ 著者:高杉豊,馬場敬之 出版社:マセマ出版社
Calculus 7E 著者:James Stewart 出版社:Brooks/Cole Pub Co
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最終更新日:
2022年5月31日