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次数下げの計算例2

ここでは,行列式の次数下げの計算を具体的に使用した例を示す.

■問題

次の行列式を求めよ.ただし,答は因数分解された形で示せ.

|abccabbca|

■解法

・行列式の特徴を用いて解く方法

|abccabbca|

各行の成分の総和が等しいことを利用して計算を容易にする.まず,行列式の計算則を利用し,1列+2列を行った後,さらに,1列+3列を行う(この操作を1列+2列+3列と書くことにする)

=|a+b+cbca+b+caba+b+cca|

1列目の成分がすべてa+b+c であるので定数倍の性質を利用して,1列目から a+b+c をくくりだす.

=(a+b+c)|1bc1abbc1cbac|

1列目の1行目の成分以外を0にするため,行列式の計算則を利用し,2行+1行×(-1),3行+1行×(-1)の計算を行う.

=(a+b+c)|1bc1+1×(1)a+b×(1)b+c×(1)1+1×(1)c+b×(1)a+c×(1)|

=(a+b+c)|1bc0abbc0cbac|

次数下げの計算を用い,3次の正方行列を2次の正方行列に次数を下げる.

=(a+b+c)|abbccbac|

行列式の値を求める.

=(a+b+c){(ab)(ac)(bc)(cb)}

=(a+b+c)(a2acab+bcbc+b2+c2bc)

=(a+b+c)(a2+b2+c2abbcca)

・1列目の1行目の成分以外を0にしてから解く方法

|abccabbca|

1列目の1行目の成分以外を0にするため,行列式の計算則を利用し,2行+1行 ×(ca) ,3行+1行×(ba) の計算を行う.

=|abcc+a×(ca)a+b×(ca)b+c×(ca)b+a×(ba)c+b×(ba)a+c×(ba)|

=|abc0abcabc2a0cb2aabca|

次数下げの計算を用い,3次の正方行列を2次の正方行列に次数を下げる.

=a|abcabc2acb2aabca|

行列式の値を求める.

=a{(abca)2(bc2a)(cb2a)}

=a{(a22bc+b2c2a2)(bcb3ac3a+b2c2a2)}

=a(a22bc+b2c2a2bc+b3a+c3ab2c2a2)

=a(a2+b3a+c3a3bc)

=a3+b3+c33abc

因数分解の公式を用いて因数分解を行う.

=(a+b+c)(a2+b2+c2abbcca)

 

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最終更新日: 2022年8月27日

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