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2つの線形写像 f:X→Y ,g:Y→Z がある.
X
はl次元ベクトル空間,Yはm次元ベクトル空間,Zはn次元ベクトル空間である.
X
の要素xはfによりYの要素yに対応し,Yの要素
yはgによりZの要素zに対応する.
fとgの線形写像を続けて行うことにより,Xの要素xはZの要素zに対応する.
このように2つの写像を連続して行う対応を写像の合成といい,合成された写像(合成写像)をhとすると
h=g∘f
で表す.合成写像の概念を図で表すと下図のようになる.
線形写像f
の表現行列を
A,線形写像gの表現行列を
Bとすると,
合成された写像も線形写像となり,その表現行列はBA
となる.
■導出
y=f(x)=Ax ・・・・・・(1)
z=g(y)=By ・・・・・・(2)
(2)に(1)を代入すると,言い換えると,写像を合成すると,
z=g(f(x))
=g(Ax)
=B(Ax)
=(BA)x (∵行列の計算則)
すなわち
z=(BA)x
となる.h を使って表すと
z=h(x)
となる.よって,合成された写像も線形写像となり,その表現行列はBA となる.(ABでないことに注意 )
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最終更新日: 2025年1月20日