和の極限としての定積分の定義
原始関数で定積分を定義すると,定積分の意味することがらが理解しにくい.よって,和の極限としての定積分の定義を以下に示す.
関数
は閉区間
で定義されている. この区間を
となるで 個の小区間に分割し,
と定める. の中で最大の値を で表す.それぞれの区間 の中に任意の点をとり,となる値を から まで足し合わせた値(リーマン和と呼ぶ)
を考える. ここで,閉区間の分割数 の値を大きくしていく(の値を小さくしていく)と,分割の仕方およびのとり方に関係なくある値 に収束するなら,式で示すと,
となるなら, はで積分可能であるといい,
と表し, から までの定積分という.
閉区間
で関数 が連続ならば,
は で積分可能となる.
区間でとすると,の値は長方形の面積になり,分割を限りなく細かくしたときの長方形の面積の和,すなわちは,関数 の曲線と 軸で挟まれた領域で,区間 の面積を表す(定積分と面積を参照のこと).
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最終更新日:
2023年7月3日