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次の関係で定義される陰関数 y=ϕ(x)y=ϕ(x) について d2ydx2 を求めよ.
x3+y3−3axy=0
−2a3xy(y2−ax)3
まず,x3+y3−3axy=0 より,f(x,y)=f(x,ϕ(x))=0 となる2変数関数 f(x,y)をx で微分する.その結果からdydx を求める.
f(x,y)=f(x,ϕ(x))=x3+y3−3axy
とおく.f(x,y) をx=x ,y=ϕ(x) とする合成関数と考えて,これをx で微分すると
ddxf(x,y)=fxdxdx+fydydx
合成関数の偏導関数の公式を用いた.
=fx+fydydx =0
よって
fydydx=−fx
dydx=−fxfy ・・・・・・(1)
ここで
fx=3x2−3ay ・・・・・・(2)
fy=3y2−3ax ・・・・・・(3)
(1)に(2),(3)を代入すると
dydx=−fxfy=−3x2−3ay3y2−3ax=−x2−ayy2−ax ・・・・・・(4)
となる.
g(x,y)=g(x,ϕ(x))=−x2−ayy2−ax ・・・・・・(5)
とおく. g(x,y) も合成関数となり, f(x,y) と同様に微分すると,
d2ydx2=ddx(dydx)
=ddx{g(x,y)}
合成関数の偏導関数の公式を用いる.
=gx+gydydx ・・・・・・(6)
ここで
gx=∂∂xg(x,y)
=∂∂x(−x2−ayy2−ax)
偏導関数の定義より,
y
を定数とみなし,
x
で微分する.
分数関数の微分の公式を用いる.
=−2x(y2−ax)−(x2−ay)(−a)(y2−ax)2
=−2xy2−2ax2+ax2−a2y(y2−ax)2
=−−ax2+2xy2−a2y(y2−ax)2 ・・・・・・(7)
gy=∂∂yg(x,y)
=∂∂y(−x2−ayy2−ax)
偏導関数の定義より,
x
を定数とみなし, y
で微分する.
分数関数の微分の公式を用いる.
=−−a(y2−ax)−(x2−ay)·2y(y2−ax)2
=−−a2y+ax2−2x2y−2ay2(y2−ax)2
=−−a2y−2x2y+ax2(y2−ax)2 ・・・・・・(8)
(6)に(7),(8),(4)を代入する.
d2ydx2=gx+gydydx
ここで,与式よりx3+y3−3axy=0 であるから
d2ydx2=−2a3xy(y2−ax)3
x3+y3−3axy=0 ・・・・・・(9)
(9)の両辺をxで微分する.
3x2+3y2dydx−3ay−3axdydx=0
x2+y2dydx−ay−axdydx=0 ・・・・・・(10)
(10)をdydx について解く.
(y2−ax)dydx=−x2+ay
dydx=−x2−ayy2−ax ・・・・・・(11)
(10)をx さらにx で微分する.
(12)をd2ydx2 について解く.
(y2−ax)d2ydx2=−2x−2y(dydx)2+2adydx
d2ydx2=−2y2−ax{x+y(dydx)2−adydx} ・・・・・・(13)
(13)に(11)を代入する.
=−2⋅xy4−3ax2y2+x4y+a3xy(y2−ax)3
=−2xy⋅y3−3axy+x3+a3(y2−ax)3
ここで,(9)より
=−2xy⋅a3(y2−ax)3
=−2xya3(y2−ax)3
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学生スタッフ作成
最終更新日: 2023年9月15日