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次の関数の極値を求めよ.
f(x,y)=x2+2y2+10x
点(−5,0) で極小値 −25をとる.
2変数関数の極値の定理1を使用する.
与えられた関数を x,y でそれぞれ偏微分し,連立方程式
{∂∂xf(x,y)=0∂∂yf(x,y)=0
とし,その解(x,y)=(a,b) を求める.
更に
∂2∂x2f(x,y)=fxx(x,y) ,∂2∂y2f(x,y)=fyy(x,y) ,∂2∂y∂xf(x,y)=fxy(x,y)
をそれぞれ求め
A=fxx(a,b) , D={fxy(a,b)}2−fxx(a,b)·fyy(a,b)
を計算して極値を判定する.
与式を x で偏微分(偏導関数の定義より, y を定数とみなして x で微分)すると
∂∂xf(x,y) =∂∂x(x2+2y2+10x) =2x+10
次に f(x,y) を y で偏微分(偏導関数の定義より, x を定数とみなして y で微分)すると
∂∂yf(x,y) =∂∂y(x2+2y2+10x)=4y
両者を連立させる.
{2x+10=0 ⋯⋯(1)4y=0 ⋯⋯(2)
(1)から
2x =−10
x =−5
(2)から
y=0
以上から極値をとる候補は (−5,0) となる.
次に
∂2∂x2f(x,y)=fxx(x,y) ,∂2∂y2f(x,y)=fyy(x,y) ,∂2∂y∂xf(x,y)=fxy(x,y)
をそれぞれ求める.
fxx(x,y)= ∂2∂x2f(x,y) =∂∂x(∂∂xf(x,y)) =∂∂x(2x+10)=2
fyy(x,y)= ∂2∂y2f(x,y) =∂∂y(∂∂yf(x,y)) =∂∂y(4y)=4
fxy(x,y)= ∂2∂y∂xf(x,y) =∂∂y(∂∂xf(x,y)) =∂∂y(2x+10)=0
以上から A,D を求めると
A =fxx(5,0) =2
D ={fxy(5,0)}2−fxx(5,0)·fyy(5,0) =02−2·4=−8
となる.
A>0,D<0 より,点 (−5,0) で極小となる.
この点での値は
f(−5,0) =(−5)2+2·02+10·(−5) =25+0−50 =−25
したがって,この関数は点 (−5,0) で極小値 −25 をとる.
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学生スタッフ作成
最終更新日: 2023年9月21日