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次の関数の極値を求めよ.
f(x,y)=xy(x−2y−3)f(x,y)=xy(x−2y−3)
(1,−12)(1,−12) で極大値 1212 をとる.
2変数関数の極値の定理1を使用する.
与えられた関数を x,yx,y でそれぞれ偏微分し,連立方程式
{∂∂xf(x,y)=0∂∂yf(x,y)=0⎧⎪ ⎪ ⎪⎨⎪ ⎪ ⎪⎩∂∂xf(x,y)=0∂∂yf(x,y)=0
とし,その解(x,y)=(a,b)(x,y)=(a,b)を求める.
更に
∂2∂x2f(x,y)=fxx(x,y)∂2∂x2f(x,y)=fxx(x,y) ,∂2∂y2f(x,y)=fyy(x,y)∂2∂y2f(x,y)=fyy(x,y) ,∂2∂y∂xf(x,y)=fxy(x,y)∂2∂y∂xf(x,y)=fxy(x,y)
をそれぞれ求め
A=fxx(a,b) , A=fxx(a,b), D={fxy(a,b)}2−fxx(a,b)·fyy(a,b)D={fxy(a,b)}2−fxx(a,b)⋅fyy(a,b)
を計算して極値を判定する.
与式を展開する.
f(x,y)f(x,y)=xy(x−2y−3)=xy(x−2y−3)=x2y−2xy2−3xy=x2y−2xy2−3xy
これを xx で偏微分(偏導関数の定義より, yy を定数とみなして xx で微分)すると
∂∂xf(x,y)∂∂xf(x,y)
=∂∂x(x2y−2xy2−3xy)=∂∂x(x2y−2xy2−3xy)
=2xy−2y2−3y=2xy−2y2−3y
次に f(x,y)f(x,y) を yy で偏微分(偏導関数の定義より, xx を定数とみなして yy で微分)すると
∂∂yf(x,y)∂∂yf(x,y)
=∂∂y(x2y−2xy2−3xy)=∂∂y(x2y−2xy2−3xy)
=x2−4xy−3x=x2−4xy−3x
両者を連立させる.
{2xy−2y2−3y=0 ⋯⋯(1)x2−4xy−3x=0 ⋯⋯(2){2xy−2y2−3y=0⋯⋯(1)x2−4xy−3x=0⋯⋯(2)
(1)は
2xy−2y2−3y2xy−2y2−3y=0=0
y(2x−2y−3)y(2x−2y−3)=0=0
となり, y=0y=0 または 2x−2y−3=02x−2y−3=0 を満たせば良い.
同様に(2)も,
x2−4xy−3xx2−4xy−3x=0=0
x(x−4y−3)x(x−4y−3)=0=0
となり, x=0x=0 または x−4y−3=0x−4y−3=0 を満たせば良い.
よってこの連立方程式の解は
(i){y=0x=0{y=0x=0
(ii){y=0x−4y−3=0 ⋯⋯(3){y=0x−4y−3=0⋯⋯(3)
(iii){2x−2y−3=0 ⋯⋯(4)x=0{2x−2y−3=0⋯⋯(4)x=0
(iv){2x−2y−3=0 ⋯⋯(4)x−4y−3=0 ⋯⋯(3){2x−2y−3=0⋯⋯(4)x−4y−3=0⋯⋯(3)
これら4組の連立方程式の解となる.
(i)の連立方程式の解は(x,y)=(x,y)= (0,0)(0,0)
(ii)の連立方程式の解は y=0y=0 を(3)に代入して
x−4·0−3=0x−4⋅0−3=0,x−3=0x−3=0,x=3x=3
よって,(x,y)=(x,y)= (3,0)(3,0)
(iii)の連立方程式の解は x=0x=0 を(4)に代入して
2·0−2y−3=02⋅0−2y−3=0,−2y−3=0−2y−3=0,−2y=3−2y=3,y=−32y=−32
よって, (x,y)=(x,y)=(0,−32)(0,−32)
(iv)の連立方程式の解は(4)から
2x−2y−3=02x−2y−3=0,2x=2y+32x=2y+3,x=y+32x=y+32 ・・・・・・(5)
これを(3)に代入して
y+32−4y−3=0y+32−4y−3=0,−3y+3−62=0−3y+3−62=0,−3y−32=0−3y−32=0,−3y=32−3y=32,y=−12y=−12
求めたyy を(5)に代入して
xx=−12+32=−12+32=−1+32=−1+32=22=22=1=1
よって,(i),(ii),(iii),(iv)より極値をとる候補は (0,0)(0,0),(3,0)(3,0),(0,−32)(0,−32),(1,−12)(1,−12) の4点となる.
次に
∂2∂x2f(x,y)=fxx(x,y)∂2∂x2f(x,y)=fxx(x,y) ,∂2∂y2f(x,y)=fyy(x,y) ,∂2∂y∂xf(x,y)=fxy(x,y)
をそれぞれ求める.
fxx(x,y)=∂2∂x2f(x,y) =∂∂x(∂∂xf(x,y)) =∂∂x(2xy−2y2−3y) =2y
fyy(x,y)=∂2∂y2f(x,y) =∂∂y(∂∂yf(x,y)) =∂∂y(x2−4xy−3x) =−4x
fxy(x,y)=∂2∂y∂xf(x,y) =∂∂y(∂∂xf(x,y)) =∂∂y(2xy−2y2−3y) =2x−4y−3
(x,y)=(a,b)におけるA,Dの値は
A=fxx(a,b)=2b
D={fxy(a,b)}2−fxx(a,b)·fyy(a,b)=(2a−4b−3)2−2b·(−4a)
=(2a−4b−3)2+8ab
これを元に各点における A,D を求める.
●点 (0,0) においては
A=2·0=0
D=(2·0−4·0−3)2+8·0·0=(−3)2+0=9
D>0 となり (0,0) は極値ではない.
●点 (3,0) においては
A=2·0=0
D=(2·3−4·0−3)2+8·3·0=(6−3)2+0=32=9
D>0 となり (3,0) は極値ではない.
●点 (0,−32) においては
A=2·(−32)=−3
D>0 となり (0,−32) は極値ではない.
●点 (1,−12) においては
A=2·(−12)=−1
となり, A<0,D<0 より点 (1,−12) で極大となる.
この点での値は
f(1,−12)=1·(−12){1−2·(−12)−3}=−12(1+1−3)=−12·(−1)=12
以上からこの関数は点 (1,−12) で極大値 12 をとる.
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最終更新日: 2023年9月21日