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次の関数の極値を求めよ.
f(x,y)=x3+y3+6xy−24
(−2,−2) で極大値 −16 をとる.
2変数関数の極値の定理1を使用する.
与えられた関数を x,y でそれぞれ偏微分し,連立方程式
{∂∂xf(x,y)=0∂∂yf(x,y)=0
とし,その解(x,y)=(a,b)を求める.
更に
∂2∂x2f(x,y)=fxx(x,y) ,∂2∂y2f(x,y)=fyy(x,y) ,∂2∂y∂xf(x,y)=fxy(x,y)
をそれぞれ求め
A=fxx(a,b) , D={fxy(a,b)}2−fxx(a,b)·fyy(a,b)
を計算して極値を判定する.
与式を x で偏微分(偏導関数の定義より, y を定数とみなして x で微分)すると
∂∂xf(x,y)
=∂∂x(x3+y3+6xy−24)
=3x2+6y
次に f(x,y) を y で偏微分(偏導関数の定義より, x を定数とみなして y で微分)すると
∂∂yf(x,y)
=∂∂y(x3+y3+6xy−24)
=3y2+6x
両者を連立させる.
{3x2+6y=0 ⋯⋯(1)3y2+6x=0 ⋯⋯(2)
(1)から
3x2+6y=0,x2+2y=0,2y=−x2,y=−12x2 ・・・・・・(3)
これを(2)に代入する.
3(−12x2)2+6x=0,(−12x2)2+2x=0,14x4+2x=0,x4+8x=0,x(x3+8)=0
{x=0x3+8=0 ⋯⋯(4)
(4)から
x3+8=0,x3=−8,x3=(−2)3,x=−2
(3)に x=0 を代入する.
y=−12·02=0
(3)に x=−2 を代入する.
y=−12·(−2)2=−12·4=−2
以上から極値をとる候補は (0,0),(−2,−2) の2点となる.
次に
∂2∂x2f(x,y)=fxx(x,y) ,∂2∂y2f(x,y)=fyy(x,y) ,∂2∂y∂xf(x,y)=fxy(x,y)
をそれぞれ求める.
fxx(x,y)=∂2∂x2f(x,y) =∂∂x(∂∂xf(x,y)) =∂∂x(3x2+6y) =6x
fyy(x,y)=∂2∂y2f(x,y) =∂∂y(∂∂yf(x,y)) =∂∂y(3y2+6x) =6y
fxy(x,y)=∂2∂y∂xf(x,y) =∂∂y(∂∂xf(x,y)) =∂∂y(3x2+6y) =6
(x,y)=(a,b)におけるA,Dの値は
A=fxx(a,b)=6a
D={fxy(a,b)}2−fxx(a,b)·fyy(a,b)=62−6a·6b=36−36ab=36(1−ab)
これを元に各点における A,D を求める.
●点 (0,0) においては
A=6·0=0
D=36(1−0·0)=36·1=36
D>0 となり (0,0) は極値ではない.
●点 (−2,−2) においては
A=6·(−2) =−12
D=36{1−(−2)·(−2)}=36·(1−4)=36·(−3)=−108
となり, A<0,D<0 から点 (−2,−2) で極大となる.
この点での値は,
f(−2,−2)=(−2)3+(−2)3+6·(−2)·(−2)−24=−8−8+24−24=−16
以上からこの関数は点 (−2,−2) で極大値 −16 をとる.
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学生スタッフ作成
最終更新日: 2023年9月21日