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問題を解くのに必要な知識を確認するにはこのグラフ図を利用してください.

2変数関数の極値

■問題

次の関数の極値を求めよ.

f(x,y)=xy+1x+1y

■答

(1,1) で極小値 3をとる.

■ヒント

2変数関数の極値の定理1を使用する.

与えられた関数を x,y でそれぞれ偏微分し,連立方程式

{xf(x,y)=0yf(x,y)=0

とし,その解(x,y)=(a,b)を求める.

更に

2x2f(x,y)=fxx(x,y)2y2f(x,y)=fyy(x,y)2yxf(x,y)=fxy(x,y)

をそれぞれ求め

A=fxx(a,b), D={fxy(a,b)}2fxx(a,b)·fyy(a,b)

を計算して極値を判定する.

■解答

与式を x で偏微分(偏導関数の定義より, y を定数とみなして x で微分)すると

xf(x,y) =x(xy+1x+1y) =y1x2

次に f(x,y)y で偏微分(偏導関数の定義より, x を定数とみなして y で微分)すると

yf(x,y) =y(xy+1x+1y) =x1y2

両者を連立させる.

{y1x2=0(1)x1y2=0(2)

(1)から

y1x2=0y=1x2 ・・・・・・(3)

これを(2)に代入する.

x11x2=0x1×x21x2×x2=0分数の性質を用いる.),xx21=0xx2=0x2x=0x(x1)=0

{x=0x1=0(4)

(4)から

x1=0x=1

また,与式よりx0 である.

よって

x=1

x=1 を(3)に代入する.

y=112=1

以上から極値をとる候補は (1,1) となる.

次に

2x2f(x,y)=fxx(x,y)2y2f(x,y)=fyy(x,y)2yxf(x,y)=fxy(x,y)

をそれぞれ求める.

fxx(x,y)=2x2f(x,y) =x(xf(x,y)) =x(y1x2) =2x3

fyy(x,y)= 2y2f(x,y) =y(yf(x,y)) =y(x1y2) =2y3

fxy(x,y)= 2yxf(x,y) =y(xf(x,y)) =y(y1x2) =1

(x,y)=(a,b)におけるADの値は

A=fxx(a,b)=2a3

D={fxy(a,b)}2fxx(a,b)·fyy(a,b)=122a3·2b3=14a3b3

これを元に各点における A,D を求める.

●点 (1,1) においては

A=213=21=2

D=1413·13=141·1=141=14=3

以上より, A>0,D<0 より,点 (1,1) で極小となる.

この点での値は

f(1,1)=1·1+11+11=1+1+1=3

従って,この関数は点 (1,1) で極小値 3 をとる.

 

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学生スタッフ作成

最終更新日: 2023年9月21日

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