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次の関数の極値を求めよ.
f(x,y)=xy+1x+1y
点 (1,1) で極小値 3をとる.
2変数関数の極値の定理1を使用する.
与えられた関数を x,y でそれぞれ偏微分し,連立方程式
{∂∂xf(x,y)=0∂∂yf(x,y)=0
とし,その解(x,y)=(a,b)を求める.
更に
∂2∂x2f(x,y)=fxx(x,y) ,∂2∂y2f(x,y)=fyy(x,y) ,∂2∂y∂xf(x,y)=fxy(x,y)
をそれぞれ求め
A=fxx(a,b) , D={fxy(a,b)}2−fxx(a,b)·fyy(a,b)
を計算して極値を判定する.
与式を x で偏微分(偏導関数の定義より, y を定数とみなして x で微分)すると
∂∂xf(x,y) =∂∂x(xy+1x+1y) =y−1x2
次に f(x,y) を y で偏微分(偏導関数の定義より, x を定数とみなして y で微分)すると
∂∂yf(x,y)
=∂∂y(xy+1x+1y)
=x−1y2
両者を連立させる.
{y−1x2=0 ⋯⋯(1)x−1y2=0 ⋯⋯(2)
(1)から
y−1x2=0,y=1x2 ・・・・・・(3)
これを(2)に代入する.
x−11x2=0,x−1×x21x2×x2=0(分数の性質を用いる.),x−x21=0,x−x2=0,x2−x=0,x(x−1)=0
{x=0x−1=0 ⋯⋯(4)
(4)から
x−1=0,x=1
また,与式よりx≠0 である.
よって
x=1
x=1 を(3)に代入する.
y=112=1
以上から極値をとる候補は (1,1) となる.
次に
∂2∂x2f(x,y)=fxx(x,y) ,∂2∂y2f(x,y)=fyy(x,y) ,∂2∂y∂xf(x,y)=fxy(x,y)
をそれぞれ求める.
fxx(x,y)=∂2∂x2f(x,y) =∂∂x(∂∂xf(x,y)) =∂∂x(y−1x2) =2x3
fyy(x,y)= ∂2∂y2f(x,y) =∂∂y(∂∂yf(x,y)) =∂∂y(x−1y2) =2y3
fxy(x,y)= ∂2∂y∂xf(x,y) =∂∂y(∂∂xf(x,y)) =∂∂y(y−1x2) =1
(x,y)=(a,b)におけるA,Dの値は
A=fxx(a,b)=2a3
D={fxy(a,b)}2−fxx(a,b)·fyy(a,b)=12−2a3·2b3=1−4a3b3
これを元に各点における A,D を求める.
●点 (1,1) においては
A=213=21=2
D=1−413·13=1−41·1=1−41=1−4=−3
以上より, A>0,D<0 より,点 (1,1) で極小となる.
この点での値は
f(1,1)=1·1+11+11=1+1+1=3
従って,この関数は点 (1,1) で極小値 3 をとる.
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学生スタッフ作成
最終更新日: 2023年9月21日