Processing math: 100%
関連するページを見るにはこのグラフ図を利用してください.
問題リスト←このページに関連している問題です

式の導出

F(x)多項式である定数係数線形非同次微分方程式 f(D)y=F(x) において

1f(t)=a0+a1t+a2t2++artr+g(t)tr+1 (ただし, g(t) は多項式)  ・・・・・・(1)

と表されるとき,逆演算子 1f(D)

1f(D)=a0+a1D+a2D2++arDr ・・・・・・(2)

となる.

■導出

(1)より

f(t)(a0+a1t+a2t2++artr+g(t)tr+1)=1 ・・・・・・(3)

となる.微分演算子は,多項式の同様に,定数倍が成り立つので

f(D)(a0+a1D+a2D2++arDr+g(D)Dr+1)=1 ・・・・・・(4)

が成り立つ.F(x) に(4)の両辺の微分演算子をほどこすと

f(D)(a0+a1D+a2D2++arDr+g(D)Dr+1)F(x)=1F(x)

となる.以下のように微分演算子の計算を進める.

f(D){a0F(x)+a1DF(x)+a2D2F(x)++arDrF(x)+g(D)Dr+1F(x)}=F(x)

F(x)r 次の多項式であるので,Dr+1F(x)=0 である.よって

f(D){a0F(x)+a1DF(x)+a2D2F(x)++arDrF(x)}=F(x)

f(D)(a0+a1D+a2D2++arDr)F(x)=F(x) ・・・・・・(5)

(a0+a1D+a2D2++arDr)F(x)x の関数で

z=(a0+a1D+a2D2++arDr)F(x)f(D)z=F(x) ・・・・・・(6)

とおくと

f(D)z=F(x) ・・・・・・(7)

となり,逆演算子の考えを用いて(7)を書き直すと

z=1f(D)F(x)  ・・・・・・(8)

と表現できる.(6),(8)より

(a0+a1D+a2D2++arDr)F(x)=1f(D)F(x)

が得られ,したがって

1f(D)=a0+a1D+a2D2++arDr

となる.

 

ホーム>>カテゴリー分類>>微分>>微分方程式>>逆演算子の公式>>式の導出

学生スタッフ作成
 最終更新日: 2024年10月7日

[ページトップ]

金沢工業大学

利用規約

google translate (English version)