2変数関数の極値の証明 (3)
条件
g(
x,y
)=0
のもとで,
f(
x,y
)
が点
(
a,b
)
で極値をとるとする.このとき
g
x
(
x,y
)≠0
または
g
y
(
x,y
)≠0
ならば,次式を満たす定数
λ
が存在する.
f
x
(
a
,
b
)
+
λ
g
x
(
a
,
b
)
=
0
f
y
(
a
,
b
)
+
λ
g
y
(
a
,
b
)
=
0
■証明
点
a
,
b
で、関数
f
(
x
,
y
)
が、極値を持てば明らかに
f
x
(
a
,
b
)
=
0
f
y
(
a
,
b
)
=
0
・・・・・・(1)
でなければならない.今の場合は付帯条件
g(
x,y
)=0
があるから,
g
(
a
,
b
)
=
0
条件より
g
y
(
x,y
)≠0
であるから,
y
は
x
の陰関数である.
ここで
g(
x,y
)=0
で定まる陰関数を
y
=
φ
x
として,
f(
x,y
)
へ代入して
f
(
x
,
y
)
=
f
(
x
,
φ
x
)
となる.この両辺を
x
で微分すれば,(1)より
x
=
a
で
∂
f
∂
x
+
∂
f
∂
y
dy
dx
=
0
・・・・・・(2)
他方
g(
x,y
)=0
についても同じく両辺を
x
で微分して,
∂
g
∂
x
+
∂
g
∂
y
dy
dx
=
0
・・・・・・(3)
ここで(2),(3)から,
dy
dx
=
−
∂
f
∂
x
∂
f
∂
y
=
−
∂
g
∂
x
∂
g
∂
y
これを書き直して,
∂
f
∂
x
∂
g
∂
x
=
∂
f
∂
y
∂
g
∂
y
=
−
λ
とおけば,
∂
f
∂
x
+
λ
∂
g
∂
x
=
0
∂
f
∂
y
+
λ
∂
g
∂
y
=
0
よって,
f
x
(
a
,
b
)
+
λ
g
x
(
a
,
b
)
=
0
f
y
(
a
,
b
)
+
λ
g
y
(
a
,
b
)
=
0
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最終更新日:
2018年3月9日
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