問題を解くのに必要な知識を確認するにはこのグラフ図を利用してください.

部分積分の問題

■問題

次の問題を積分せよ(不定積分).

e x sinx dx  

■答

1 2 e x ( sinxcosx )+C    Cは積分定数)

■ヒント

部分積分法

f ( x )g( x )dx =f( x )g( x ) f( x ) g ( x )dx  

の公式を用いる.

■解説

f ( x )= ( e x ) = e x より

f( x )= e x g( x )=sinx    

として部分積分を行う. 

e x sinx dx  

= ( e x ) sinx dx  (この式は公式の左辺の f ( x )g( x )dxに対応している)

= e x sinx e x ( sinx ) dx  

(この式は公式の右辺の f( x )g( x ) f( x ) g ( x )dx に対応している)

= e x sinx ( e x ) cosx dx  

( 次は ( e x ) cosx dx の部分積分を行う )

= e x sinx e x cosx e x cosx dx

= e x sinx e x cosx e x sinx dx  ・・・・・・(1)  

ここで,右辺の式の中に,左辺の積分の式と同じものが現れたため,左辺の積分の式を I とおき I に関する方程式とし, I を求める.

I= e x sinx dx  とおくと(1)は

I= e x sinx e x cosx I  ・・・・・・(2)  

となる.(2)をIについて解く.

2 I= e x sinx e x cosx  

(右辺の I を左辺に移項した)

I= 1 2 e x sinx 1 2 e x cosx  

= 1 2 e x ( sinxcosx )  

積分定数を加えて

e x sinx dx= 1 2 e x ( sinxcosx ) +C    Cは積分定数)

●別解

f ( x ) = ( cos x ) = sin x より

f ( x ) = cos x g ( x ) = e x  

として部分積分を行う.

e x sin xdx

= e x ( cos x ) dx  (この式は公式の左辺の f ( x )g( x )dxに対応している)

= e x cosx e x cosx dx  

(この式は公式の右辺の f( x )g( x ) f( x ) g ( x )dx に対応している)

= e x cosx+ e x sinx dx  

( 次は e x sinx dx の部分積分を行う )

= e x cosx + e x sinx e x sinxdx

= e x cosx+ e x sinx e x sinxdx  ・・・・・・(3)  

ここで,右辺の式の中に,左辺の積分の式と同じものが現れたため,左辺の積分の式を I とおき I に関する方程式とし, I を求める.

I= e x sinx dx  とおくと(3)は

I= e x cosx+ e x sinxI  ・・・・・・(4)  

となる.(4)をIについて解く.

2I= e x cosx+ e x sinx  

(右辺の I を左辺に移項した)

2I= e x cosx+ e x sinx  

I= 1 2 e x sinxcosx  

積分定数を加えて

e x sinx dx= 1 2 e x ( sinxcosx ) +C    Cは積分定数)

  

■確認問題

求まった答え 1 2 e x ( sinxcosx )+C を微分し,積分前の式 e x sinx に戻ることを確認しなさい.


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最終更新日: 2024年5月13日

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