問題を解くのに必要な知識を確認するにはこのグラフ図を利用してください.

tan(x/2)=t とおく置換積分の問題(3)

■問題

次の問題を積分せよ(不定積分).

1sinx+cosx+1dx1sinx+cosx+1dxtanx2=ttanx2=t と置換して解きなさい.

■解説動画

積分の動画一覧のページへ

■答

log|tanx2+1|+Clogtanx2+1+C      ( CC は積分定数)

■ヒント

手順1:
半角の公式または2倍角の公式を用いて sinxsinxcosxcosx を変数 tt を用いて表す.

手順2:
tanx2=ttanx2=t を微分し, dxdxdtdt の関係式を求める.

手順3:
求めた2つの式を用いて置換積分する.(変数 xx を変数 tt に変換する)

■解説

・まず, sinxsinx を変数 tt を用いて表す.導出はここを参照

sinx=2t1+t2sinx=2t1+t2 ・・・・・・(1) 

cosxcosx の式も同様に tt の式に変換する.導出はここを参照

cosx=1t21+t2cosx=1t21+t2 ・・・・・・(2)

・次に tanx=2t1t2tanx=2t1t2 を導き dx=21+t2dtdx=21+t2dt を導出する.

tan2x=2tanx1tan2xtan2x=2tanx1tan2x

2倍角の公式33 つ目を参照)

tanx=2tanx21tan2x2tanx=2tanx21tan2x2

xxx2x2 に置き換える)

tanx=2t1t2tanx=2t1t2

tanx2tanx2tt に置き換える)

ここで dxdxdtdt の関係式を求める.

dtdx=(tanx2)

tanx の微分合成関数の微分を参照 )

=1cos2x2·(x2)

( 微分計算の詳細については,導関数の基本式 I を参照 )

=1cos2x2·12

=12(1+tan2x2)

=12(1+t2)

よって, dtdx=1+t22 より

dt=1+t22dx

つまり

dx=21+t2dt ・・・・・・(3) 

最後に(1),(2),(3)式を問題の式に代入し,計算する.

1sinx+cosx+1dx =12t1+t2+1t21+t2+121+t2dt

=12t+1t2+1+t21+t221+t2dt

=12t+21+t221+t2dt

=1+t22(t+1)21+t2dt

=1t+1dt

=log|t+1|+C

t=tanx2 を代入して,変数を元の x に戻すと

1sinx+cosx+1dx =log|tanx2+1|+C

となる.

■確認問題

求まった答え  log|tanx2+1|+C を微分し,積分前の式 1sinx+cosx+1 に戻ることを確認しなさい.


ホーム>>カテゴリー分類>>積分>>積分の問題>>不定積分の問題>> 1sinx+cosx+1dx

最終更新日: 2025年2月21日

[ページトップ]

金沢工業大学

利用規約

google translate (English version)