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次の問題を積分せよ(定積分).
∫112√1−x2dx∫112√1−x2dx
π6−√38π6−√38
定積分の基本式より
∫baf(x)dx=[F(x)]ba=F(b)−F(a)∫baf(x)dx=[F(x)]ba=F(b)−F(a)
置換積分法より
∫baf(x)dx=∫βαf(g(t))g′(t)dt∫baf(x)dx=∫βαf(g(t))g′(t)dt
を用いる.
この積分の計算は、図の赤色の面積を求める計算である.
あらかじめ, ∫√1−x2dx∫√1−x2dx を求めておく.
x=sinθx=sinθ (−π2<θ<π2)(−π2<θ<π2) とおいて置換積分をする.(置換積分による解法を参照)
dxdθ=cosθdxdθ=cosθ ∴ dx=cosθdθdx=cosθdθ
( sinθsinθ を微分すると cosθcosθ になるのは, 微分 sinxsinx を参照)
∫√1−x2dx∫√1−x2dx =∫√1−sin2θ⋅cosθdθ=∫√1−sin2θ⋅cosθdθ
ここで,三角関数(三角比)の相互関係の 11 番目の式 sin2θ+cos2θ=1sin2θ+cos2θ=1 から
√1−sin2θ=√cos2θ√1−sin2θ=√cos2θ
−π2<θ<π2−π2<θ<π2 より, cosθ≧0cosθ≧0 → √cos2θ=cosθ√cos2θ=cosθ である.
よって
=∫cos2θdθ=∫cos2θdθ
ここで,半角の公式より( cos2θ=cos22θ2cos2θ=cos22θ2 なので,半角の公式の αα に 2θ2θ を代入する)
=∫1+cos2θ2dθ=∫1+cos2θ2dθ
=12θ+14sin2θ+C=12θ+14sin2θ+C
(三角関数の積分を参照)
(これが
√1−x2√1−x2
の原始関数である)
次に, ∫112√1−x2dx∫112√1−x2dx を求める.
はじめに x=sinθx=sinθ と置換しているので
x=12x=12 のとき θ=π6 , x=1 のとき θ=π2
よって
∫112√1−x2dx=∫π2π61+cos2θ2dθ =[12θ+14sin2θ]π2π6
(置換積分法を参照)
となる.
=[12θ+14sin2θ]π2π6
=12⋅π2+14sin(2⋅π2) −{12⋅π6+14sin(2⋅π6)}
=π4+14⋅sinπ−(π12+14sinπ3)
=π4+14⋅0−π12−14⋅√32
=π6−√38
上記置換積分の変数変換の考えを幾何学的に表したのが下図である.
x=cosϕ (0≦ϕ≦π) とおく.
dxdϕ=−sinϕ より, dx=−sinϕdϕ
x:12→1 のとき, ϕ:π3→0
よって
∫112√1−x2dx =∫0π3√1−cos2ϕ(−sinϕ)dϕ
sin2ϕ+cos2ϕ=1 の関係を用いると
=−∫0π3√sin2ϕsinϕdϕ
∫baf(x)dx=−∫abf(x)dx ここを参照
0≦ϕ≦π より sinϕ≧0 .よって, √sin2ϕ=sinϕ .
したがって
=∫π30sinϕsinϕdϕ
=∫π30sin2ϕdϕ
半角の公式を用いると
=∫π3012(1−cos2ϕ)dϕ
=12[ϕ−12sin2ϕ]π30
=12{(π3−12sin2π3)−(0−12sin0)}
=12(π3−12⋅√32)
=π6−√38
上記置換積分の変数変換の考えを幾何学的に表したのが下図である.
求める面積は扇形 OAB の面積から三角形 OBC の面積を引いたものである.
扇形 OAB の面積 =π⋅12⋅π32π=π6
三角形 OBC の面積 =12⋅12sinπ3=14⋅√32=√38
したがって
∫112√1−x2dx =π6−√38
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学生スタッフ作成
最終更新日:
2025年2月21日